赤ちゃんの服って、短肌着・長肌着・コンビ肌着・ボディ肌着など、似たような名前がいくつもあって、最初はどれをどう使えばいいのか分からなくなりますよね。
出産前に雑誌や子育てアプリの情報を見ながら揃えても、実際に着せてみると「これ、どうやって使うの?」「本当に必要だったのかな?」と迷うことも多いと思います。
私もその一人で、使いやすいと思っていたものが意外と出番が少なかったり、逆に長く使えたものがあったりしました。
今回は、赤ちゃんの肌着や服の種類ごとの特徴と、月齢や季節に合わせた着せ方のコツを紹介します。
実体験をもとにしているため、一般的なガイドや育児本で紹介されている内容とは少し違う部分もありますが、実際に使って感じた「リアルな使い勝手」を中心にまとめています。
赤ちゃんの肌着の種類
短肌着(たんはだぎ)
短肌着は、新生児期の肌着としていちばん基本となるアイテムです。名前の通り丈が短く、お腹あたりまでしか隠れません。素材は綿やガーゼなど柔らかいものが多く、縫い目が外側に出ているため、生まれたばかりの赤ちゃんの肌にも安心して着せられます。
寒い季節は、この上に長肌着やコンビ肌着を重ねて調整することが多いですが、部屋の温度をしっかり管理できる環境であれば、必ずしも重ねる必要はないと思います。むしろ着せすぎると汗をかきやすくなるため、室温と赤ちゃんの体温でバランスをとることが大切です。
また、短肌着は足元がつながっていないため、おむつ替えのときに特に不便を感じることはありません。ただ、丈が短い分、動きが増えてくると上に上がってきてお腹が出やすくなることがあります。寝ている時間が多い新生児期にはちょうどいいですが、動き始めると出番が減っていくアイテムです。
我が家では
退院後すぐの頃は短肌着を着せていましたが、動きが増えるにつれて上に上がってきてしまい、お腹が出やすくなるのが気になりました。室内の温度はエアコンなどで調整していたため、次第に使わなくなり、買っていたものも未開封のまま残っています。時期によって短肌着は最初の数週間だけ活躍するという印象でした。
長肌着(ながはだぎ)
長肌着は、短肌着よりも丈が長く、足元までしっかり覆ってくれる肌着です。スカートのような形になっていて、足を動かしてもはだけにくいのが特徴です。もともとは寒い季節の防寒用として、短肌着の上に重ねて着せることが多いアイテムで、お腹や足元を冷やさないように保温してくれます。
ただし、暖房の効いた室内では少し暑く感じることもあり、春や秋などの季節には不要な場合もあります。また、動きが少ない新生児期には便利ですが、寝返りや足バタバタが始まる頃には、裾がはだけやすくなって扱いづらくなることもあります。
我が家では
我が家では長肌着は使用しませんでした。もともと、短肌着に重ねるのは長肌着ではなくコンビ肌着にしようと考えていたため、購入もしていません。長肌着にはスナップがついていないため、カバーオールを重ねて着せるときに足元がまとまりにくく、おむつ替えの際にも少し不便に感じそうだと思ったからです。
また、室内の温度を調整していれば十分暖かく過ごせたため、重ね着をしなくても快適に過ごせました。季節や環境によっては、必ずしも必要ではないと感じたアイテムです。
コンビ肌着(こんびはだぎ)
コンビ肌着は、短肌着や長肌着と並んでよく使われる定番の肌着です。見た目は長肌着に似ていますが、足の部分にスナップボタンがついており、裾をとめることで足を動かしてもはだけにくい形になっています。この「足が分かれている」デザインが、コンビ肌着の大きな特徴です。
赤ちゃんは生まれて間もないころから、寝ながらでも足をよく動かします。長肌着だと動くたびに裾が上にずり上がってしまい、お腹まわりが出たり、着崩れてしまうことがあります。その点、コンビ肌着は裾を留められるため、足を動かしても形が乱れにくく、赤ちゃんが快適に過ごせます。生後3~4ヶ月頃まで長く使えるものとして定番のアイテムだと思います。
おむつ替えのときは、股下のスナップを外すだけで簡単に開けることができるので、着替えやすさの面でもとても便利です。また、赤ちゃんが寝たままでも着せやすい前開きタイプが多く、特に首すわり前の時期には扱いやすい形といえます。
我が家では
我が家では、コンビ肌着がいちばん出番の多い肌着でした。短肌着と組み合わせて使用し、生後3~4ヶ月ごろまで長く活躍しました。足をすっぽり覆えるデザインのおかげで寒い時期も安心して過ごせ、動きが増えてきてもお腹が出にくく、着替えもしやすかったです。使いやすさを感じて、途中で買い足したほど重宝しました。
また、季節によって使う頻度や期間を変えても良いかもしれません。寒い時期に生まれた場合は、足をすっぽり覆ってくれるコンビ肌着を長めに、暑い時期の出産なら、肌着1枚で過ごす日もあるため、薄手のコンビ肌着を選んだり、次に紹介するボディ肌着へ少し早めに切り替えることを検討しても良いでしょう。
ボディ肌着(ボディスーツ)
ボディ肌着(またはボディスーツ)は、股下にスナップボタンがついていて、赤ちゃんの胴体をすっぽり包むように着せるタイプの肌着です。形はTシャツのようですが、股の部分までつながっているため、動いてもお腹が出にくく、服の中で肌着がずれることもありません。
コンビ肌着と違って足が出るデザインのため、暑い季節に生まれた赤ちゃんにはとても使いやすいアイテムです。室温が高い時期には、ボディ肌着1枚で過ごすこともでき、汗をかいてもすぐに着替えられるのが便利です。いっぽうで寒い時期は、このあと紹介するカバーオールと組み合わせて使うことも多いです。
ボディ肌着には「前開きタイプ」と「かぶせタイプ(頭からかぶるタイプ)」があります。新生児期や首がすわる前は、寝たままでも着替えやすい前開きタイプが便利です。ですが、成長とともに動きが活発になると、前のボタンを閉めるのが少し大変に感じることもあります。そのため、首がすわってからは、かぶせタイプを選ぶ家庭も多いです。
また、ボディ肌着は半袖・長袖・ノースリーブなど種類が豊富で、季節に合わせて使い分けることができます。夏場はノースリーブや半袖、冬場は長袖タイプを選ぶと、重ね着もしやすく快適です。
我が家では、ボディ肌着はコンビ肌着の次に活躍しました。最初はコンビ肌着を中心に使っていましたが、春先〜初夏にかけて暖かくなってきた頃にボディ肌着へ切り替えました。足が出るデザインは通気性がよく、動きやすそうに感じました。また、夏服の中にも重ねやすく、ごわつかない点も便利でした。
首がすわってからはかぶせタイプを使うようになりましたが、最初のうちは前開きタイプの方が着せやすかったです。ちょうどずり這いを始める頃に、ネットで『お腹のボタンが当たって痛そう』という意見を見かけ、試しにかぶせタイプを使ってみたところ、実際に動きやすそうに見えました。ちょうど動き出す時期にはかぶせタイプが自然に馴染むように思います。
肌着のセパレートタイプを使うまで、このボディ肌着を中心に着せていました。
赤ちゃんの洋服の種類
肌着の上に着せる服にも、いくつかの種類があります。
ツーウェイオール、カバーオール、ロンパースなど、どれも似ているように見えますが、月齢や季節、動きの発達に合わせて使い分けることで、着せやすさも快適さも大きく変わってきます。
ここでは、それぞれの特徴と、実際に使う時期やシーンを紹介します。
ツーウェイオール(2WAYオール)
ツーウェイオールは、名前の通り「2通りの使い方ができる服」です。
股下のスナップをとめずに使えばスカートのような形になり、生まれたばかりの新生児期にぴったり。おむつ替えのときに下まで開ける必要がないので、サッと着せ替えができます。
そして、赤ちゃんの足の動きが活発になってきたら、股下のスナップをとめてズボン型(カバーオール型)に変身。1枚で長い期間使えるのが魅力です。
生後0~3ヶ月頃までのつなぎ服デビューとして、まず持っておきたい1枚です。
カバーオール
カバーオールは、上下がつながった「つなぎ型」の服で、全身を包むような形が特徴です。
お腹が出る心配がなく、寝ていても動いていても安心。足先まで覆うタイプと、足が出るタイプがあります。
ボディ肌着の上に重ねて着せることが多く、季節に合わせて素材を変えれば一年中活躍します。冬なら裏起毛や厚手の素材、夏なら薄手のガーゼや綿素材を選ぶと快適です。
また、前にボタンがついているタイプと、ボタンがない被せタイプがあります。
前ボタンタイプは新生児期~首すわり前の赤ちゃんに着せやすい一方、寝返りを始めるころには、前をとめるのが少し大変に感じることもあります。
その頃からは、頭からかぶせて着せるタイプの方が動きやすく、ボタンが当たらない分、赤ちゃんも快適に過ごせます。
ずり這いやおすわりの時期には、ボタンのないデザインが特におすすめです。前開きタイプからかぶせタイプへの切り替えは、ちょうど赤ちゃんの成長のタイミングと重なることが多いです。
ロンパース
ロンパースは、カバーオールよりも少し大きくなった月齢の赤ちゃん向けの服です。
デザインはボディ肌着に似ていますが、素材や厚みがしっかりしていて、これ1枚で外出もできるような洋服タイプです。
上半身はTシャツのようなデザインも多く、股下にスナップボタンがついているため、動きが活発になってきた赤ちゃんにもぴったりです。
生後6ヶ月頃~1歳ごろまで長く使えるアイテムで、夏場は1枚で着せてもOK。春や秋には上にカーディガンや、レギンスを合わせてもかわいいです。
また、ロンパースにも「前開きタイプ」と「かぶせタイプ」があり、寝返りやおすわりの時期を過ぎたら、かぶせタイプの方が着替えがスムーズになる場合が多いです。動きやすさを重視したデザインが増えており、見た目もおしゃれなものがたくさんあります。
セパレート(上下別の服)
赤ちゃんの洋服が「セパレートタイプ」に移行するのは、一般的にハイハイやつかまり立ちをはじめ、体をよく動かすようになる時期です。ロンパースやカバーオールのように上下がつながった洋服よりも、動きやすく体温調節がしやすいのが特徴です。
トップスとボトムスが分かれていることで、体の動きに合わせて布が引っ張られにくくなり、より自由に動けるようになります。気温が高い日には半袖+薄手のパンツ、寒い日には長袖+厚手のズボンやレギンスなど、組み合わせを変えて温度調整しやすいのも魅力です。
我が家では、ハイハイやつかまり立ちを始めた時期も、まだロンパース姿の「赤ちゃんらしいフォルム」が可愛くて、セパレートと併用して着せていました。動きやすさの点ではセパレートの方が快適そうでしたが、やっぱりつながった洋服の姿はなんともいえず愛らしくて、ついどちらも着せたくなってしまうんですよね。
とわいえ、セパレートには少し大変な場面もありました。おむつ替えのたびにズボンを脱がせて履かせる必要があるので、動きたい盛りの赤ちゃんを相手にすると、なかなかスムーズにいかないことも。
それでも、上下別の服を選べるようになると、おしゃれの幅がぐっと広がります。季節や気温、気分に合わせて自由にコーディネートできるのは、セパレートならではの楽しさです。
ツーウェイオール・カバーオール・ロンパースの違いと着せ方
赤ちゃんの洋服の中でも、「ツーウェイオール」「カバーオール」「ロンパース」の違いは本当にわかりづらいですよね。
セパレート(上下別の服)は比較的イメージしやすいのですが、この3つは形も名前も似ているうえに、着せる時期も重なっているので、私も最初は何度も雑誌やネット記事を読み返しては混乱していました。
そこで今回は、それぞれの違いと着せる時期の目安を、できるだけわかりやすくまとめてみました。
ツーウェイオールとは?
ツーウェイオールは「ドレスオール」とも呼ばれ、新生児期から使える赤ちゃんの定番アイテムです。
スナップボタンの留め方を変えることで、下を袋状(ドレスタイプ)にも、後ほど紹介するカバーオールのように足を分けた形にもできるのが特徴です。
まだ足をバタバタ動かすだけの時期はドレスタイプ、足をよく動かすようになったら足を分けて使うスタイルへ変えていけます。
我が家でも、退院後から2~3ヶ月くらいまではツーウェイオールが大活躍。
夜中のオムツ替えのときも、足を出さずにサッと替えられてとても便利でした。
カバーオールとは?
カバーオールは、上下がつながった一体型の洋服で、股下にスナップがついています。
新生児期から使えるものもありますが、動きが出てきた赤ちゃんにも着せやすい形です。
首がすわる前は前開きタイプを選ぶと、寝かせたままでも着せ替えがしやすく安心です。
ツーウェイオールとの違いは「形を変えられるかどうか」。カバーオールは変形できず、最初からズボンのように足が分かれた形をしているのが特徴です。
見た目がかわいらしく、お出かけ用のデザインも多いので、写真を撮る時などにもぴったりです。
ロンパースとは?
ロンパースは、股下にスナップボタンがついた上下つながりのデザインで、形としてはボディ肌着に近いアイテムです。軽やかなデザインが多く、首がすわってから〜1歳頃までによく使われます。
外出時は肌着の上に重ねて着せたり、家では1枚で過ごしたりと、使い方の幅が広いのが特徴です。肌着のような着心地でありながら、見た目も洋服らしいので、ちょっとしたお出かけにもぴったり。季節に合わせて、生地の厚みや素材で選ぶと快適に過ごせます。デザインはかぶるタイプの方が圧倒的に多い印象です。
まとめ
赤ちゃんの成長に合わせて、肌着や洋服の形も少しずつ変わっていきます。
生まれたばかりの頃は着せやすさを重視して前開きタイプを、動きが増えてきたらかぶるタイプやセパレートタイプへと自然に移行していくのが一般的です。
季節や成長のペースによって使いやすさは家庭それぞれですが、どの時期も「赤ちゃんが心地よく過ごせるかどうか」を目安に選ぶと失敗が少なくなります。
肌に触れる素材や着替えのしやすさを意識しながら、その時期ならではの可愛らしい服選びを楽しんでくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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